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コラム 牧師の書斎から

2009年3月15日 小平牧生師

先日のWBC第一ラウンド決勝で日本を苦しめた韓国先発投手ボン・チュングンは韓国のソウルにあるオンヌリ教会のメンバーです。彼は高校二年生で大リーグのアトランタ・ブレーブスと契約したほどの将来を有望視された選手でしたが、メジャーリーガーであった時に怪我がきっかけで落胆し暴行事件を起こしてしまいます。そのような中で彼はイエスキリストに出会い人生の転機を経験しました。罪の赦しと新生を経験するのです。彼は今、韓国を代表する選手となりましたが、同時にイエスキリストに対する信仰をはっきりと人々に証しするクリスチャンともなりました。
そのオンヌリ教会には、女優のチェ・ジゥさんをはじめ多くの芸能人やスポ-ツ選手がいます。しかしそれはただ韓国にクリスチャンが多いということや、オンヌリ教会が大きな教会であることだけが理由ではありません。その何よりもの理由は、オンヌリ教会には「クリスチャンはその生活と働きの場でイエスキリストを証しすることをすべてにまさって第一にする」という理念があるからです。たとえば、映画「炎のランナー」で有名なエリック・リデルはイギリスを代表する短距離ランナーでしたが、試合が日曜日に重なったために試合を欠場しました。それは、自分の信仰の告白としてはすばらしいものです。しかし、それだけでは福音宣教の使命は果たせません。日曜礼拝のために野球を捨て、芸能人を止めるのではなく、むしろその人々の中に出て行って神様を礼拝し、福音を証しするのです。もちろんそれが日曜日を大切にしないことの言い訳になったり、結果的に足下をすくわれてはいけません。私たちの生きている世界は私たちの信仰を否定するだけではなく、私たちからイエスキリストに対する愛を奪い取ってしまう世界です。ですからオンヌリ教会ではデボーションと一対一の個人伝道訓練を非常に大切にしています。現在の日本の芸能界はある宗教団体が支配していると言われます。私たちはただ個人の信仰を純粋に守っているだけではいけないのではないでしょうか。