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コラム 牧師の書斎から

2010年5月9日 澤村信蔵師

先日、教会の最長老である山本久子姉を訪問しました。久子さんはこの4月で103歳になられました。横田順子姉、坂上直子姉の祖母にあたります。久子さんは、小平照夫先生(牧生先生のお父様)が西宮教会を開拓される時に、支えられた方でもあります。現在は、もう歩くことはできなくなりましたが、それでもお医者さんが驚くほどお体はお元気で、しっかりとされています。しばらくの交わりの中、少し理解のできない話もありましたが、こと神様のことに関しては、はっきりとされていました。その交わりの中で久子さんの証しを伺いました。

17歳頃から様々な悩みの中を通り、20歳の頃、いろいろと行き詰ってしまって、どうしようもなくなった時に、教会に行き、神様を求めました。その中で、涙ながらの悔い改めをし、救いを体験しました。それから103歳の今に至るまで、人に言うことの出来ない苦労も通ったけれど、いつも神様が支えてくださった。必要な知恵も与えてくださり、力も与えてくださった。だからこそ、家族を支えることが出来た。

本当に神様が守ってくださって感謝ですという証しでした。具体的なことはあまりおっしゃいませんでしたが、その歩みの中でいかにご苦労されてこられたか、そしてその苦労の真っ只中にもいつも主がおられたということがひしひしと伝わりました。

実際、ご高齢でもあり、日々の歩み自体が戦いなのだと思います。ご本人も「ここまで生きて来て良かったのか、悪かったのか」と何度か言われていましたが、生きること自体が楽ではないのだと思います。それでも、口からはずっと神様に対する感謝は絶えることがありませんでした。久子さんを見ていると、神様に救われたということがどんなに大切なことなのかということを感じます。救われて永遠のいのちをうちに持っているからこそ、どんな状況の中でも主を賛美することが出来るのです。私たちもこのいのちに生きるものとされていることを心から感謝しましょう。