ここからコンテンツ

コラム 牧師の書斎から

2010年11月21日 澤村信蔵師

「20歳のときに知っておきたかったこと」という本の中に、こんな質問がありました。皆さんの手元に5ドル(~500円)があります。2時間で増やせと言われたらどうしますか?これは、スタンフォード大学で学生に出された課題です。5日間じっくり考える時間は与えられますが、封筒を一旦開けたら二時間以内にお金を増やさないといけません。最初に思いつくのは、宝くじやギャンブルです。リスクを背負って大金を稼ごうとするのです。実際にそんなことをしてもほとんどは失敗しまう。別な人は、5ドルで手に入れられるものを考えて、それで商売をします。しかし、5ドルの元手でたった2時間の商売では、既存の方法では見入りは小さくなります。

そこで、ありきたりのやり方ではないやり方を学生たちは見出します。大金を稼いだチームは元手の5ドルに手をつけていませんでした。5ドルではなく、自分たちが持っているものに目を留めたのです。その結果、多いチームでは600ドル以上、クラス平均で200ドルくらいになったそうです。あるチームは、時間があることに目を留めました。混雑しているレストランに予約を入れ、並んでいる人にその席を売るのです。別のチームは、自分たちが学生であることに目を留めました。自分たちの発表の時間を、学生を採用したいと考えている会社に売ったのです。自分たちの発表をするのではなく、会社にコマーシャルを流してもらい650ドルを稼ぎ出しました。

私たちも自分たちにない物に目を留めていると、何にも出来ないかも知れません。しかし、自分に豊かに与えられているものに目を留めると、思いもかけないことが起こるのではないでしょうか?私たちには土の器であっても、最高の宝である主イエスを持っています。そしてこのお方は全能であるのです。そして、このお方から、無条件の愛を受けています。この世とは違う平安を与えられています。希望を伴う慰めを受けています。私たちも自分に与えられているものにもっと目を留めましょう。

「金銀は私にはない。しかし、私にあるものをあげよう。」