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コラム 牧師の書斎から

2011年7月10日 澤村信蔵師

震災復興のスピード化を目指し、松本復興担当大臣が就任したにも関わらず、暴言を吐いて辞職に追い込まれました。確かに彼にも言い分はあったと思います。要求するだけでなく知恵を出して欲しいということや、県は県として調整などやるべきことをやるようにと言うこと自体は間違っていないようにも思えます。しかし問題なのはその発言の元にある姿勢です。地方より国が上という姿勢、さらに言うなら、被災している人を俺達が助けてやっているんだという上から見下ろすように語るその姿勢こそが一番の問題です。大きな思い上がりがそこにありました。助けてやっているのだという姿勢が見えたら、助けらえる側もプライドが傷つきます。被災者から多くの反発があったのも当然です。

私達の神は、全く異なる形で私達を救って下さいます。主イエスはあの十字架の上で「父よ。彼らをお赦しください。彼らは何をしているのか自分でわからないのです。」と祈って下さいました。「赦して下さい、助けてあげて下さい」とご自分のいのちを投げ打っても助けるのだという主イエスの強い思いがそこにはあるのです。上からではなく、どん底に降りてきて、そこで寄り添って救って下さる主のお姿があります。だからこそ私達は救われたのです。私達も主イエスを見習って、上からではなく、今も苦しみの中にある人の為に、そばに寄り添って、喜んで仕えさせていただきましょう。

8月20日(土)・21(日)に東京教区で仙台教会、石巻教会へのキャラバン伝道が計画されています。ハードなスケジュールではありますが、現地にいって共に祈り礼拝することが出来る方がおられれば、ぜひご参加下さい。苦しんでいる方達に喜んで仕える者とさせていただきましょう。