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コラム 牧師の書斎から

2011年9月11日 澤村信蔵師

先日、『宇宙は神が造ったのか?』リー・ストロベル(いのちのことば社)を読みました。『ナザレのイエスは神の子か?』、『それでも神は実存するのか?』の前著でもそうでしたが、懐疑的な立場に自分自身を置いて、宇宙学や、物理学や、天文学、生化学などさまざまな分野の最新の学問にも通じている専門家にいろいろな視点から疑問をぶつけ、インタビューするという形で結論を導き出すとてもユニークな本です。読みごたえがありすぎてすべての内容が理解できたわけではありませんが、読んでいてとても感動を覚えました。特に、この地球、月、太陽という存在自体が宇宙にあって稀有な存在であり、地球上で生命が存在するためのありえないほどの偶然の数々が用意されていたことに今更ながら衝撃を受けました。ジョン・オキーフは「もし仮に、この宇宙がこんなに最高に厳格精密につくられていなかったならば、私たちは決して生まれてくることが出来なかっただろう。これらの事情は、人間がそこで生きるために宇宙が創造されたということを示している-これが私の見解だ。」と語っています。今回の地震の原因となったプレートテクトニクスについてもそうです。この地球の生命維持の為に驚くほど重要だったのです。詳しいことは本を読んでくださると分かると思います。地震が起こらないことを私たちは心から願います。しかし、地震がない世界であれば、人類は存在すらできないのです。地震をなぜ神は引き起こしたのだと私たちは神に食ってかかりたくなります。しかし、地震もある世界こそ、神によって創造された最高に調和のとれた世界なのです。地震もある世界こそまさに神の知恵なのです。一つ一つの出来事だけを取り出すと人間にとって不都合はありますが、すべてを見たときこの地球ほど調和がとれた世界はないのです。まさに神が私たちのために創造されたのがこの世界なのです。私たちを造り、調和を保ち続けてくださっている神を今日もほめたたえましょう。