コラム 牧師の書斎から
2012年1月15日 澤村信蔵師
蜂蜜は、不思議なものです。強力な殺菌力があり、ミイラの防腐剤としても使われています。今売られているものも、砂糖などで水増しされているものでない限り、2～3年はそのままで食べることができます。腐ることを気にせず安心して食べられる食品の一つです。蜂蜜は、蜂が花の所へ行き、一回につきわずかな量の蜜と花粉を体に付着させて巣に運び、唾液と混ぜて貯蔵しまう。だからわずかの蜂蜜であっても、蜂にとっては気の遠くなるような回数と労力の結果、できあがったものなのです。だからその効能もすごいのです。蜂蜜は、80％ほとんど糖分からできていますが、その糖分は、ブドウ糖と果糖に分かれます。ブドウ糖と果糖は単糖ですので、これ以上分解されることなく吸収されるのも早いのです。だから特に疲れている時やスポーツの後には、蜂蜜入りのドリンクが体に吸収しやすく適しているのです。また、脳の疲れの癒しにも最適です。脳は、ブドウ糖しか吸収しないからです。いくら色んな物を摂取しても、ブドウ糖が含まれてなければ、脳は受付ないのです。だから、ブドウ糖と果糖しか含まれてない蜂蜜は、脳にとって最高のエネルギーの源なのです。そして、さらに調べてみたら、驚いたことに、高血圧、神経衰弱、貧血、細菌性の下痢、便秘、発疹のかゆみ、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの病気にも、また、胃のつかえ感、冷えによる腹痛、咳、精神不安や不眠、めまい、立ちくらみ、視力低下などにも効果があるのだそうです。こんなにもと思うくらいびっくりする力を秘めていたのです。これは多くの労力の集大成だからこそ力があるのかも知れません。
神のことばも、蜂蜜と同じというか、それ以上の力のあるものです。神の霊に満たされた何十人もの人々が、涙と祈りと喜びのうちに、永い間かかって少しずつ記したものの集大成が聖書です。そこには神が与えたもうた人知を越えた「滋養と癒しの力」が秘められています。「主のみおしえは完全で、たましいを生き返らせ、主のあかしは確かで、わきまえのない者を賢くする。それらは、金よりも、多くの純金よりも好ましい。蜜よりも、蜜蜂の巣のしたたりよりも甘い。」（詩篇19：7、10）私たちは、今日もこの蜜を慕い求めて歩んでいきましょう。