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コラム 牧師の書斎から

2012年7月8日 澤村信蔵師

最近特に心が痛むニュースが流れています。大津市であった中学生のいじめ自殺のニュースです。毎日のように新しい様子が分かるごとにここまでひどいのかとたまらなくなります。毎日殴る蹴るのいじめを受け、万引きや、金銭の要求もされ、詳細は分かりませんが自殺の練習までさせられる。自殺を選ぶしかなかった少年の辛さ、また、ご両親やお身内の痛みを思うと涙が出てきます。実際、橋下大阪市長は、涙を流し、どうして気づいてやれなかったのか、行政の責任を語っていました。でも、学校や教育委員会の事件後の対応をみると、なんとかしてやれなかった反省や悔しさというよりも、自己保身に走っている姿ばかりが見えて本当になさけなくなりました。何をしてるんだ!お前たちの果たすべき責任を果たせ!と怒りがあふれます。ニュースを見られた多くの方々がそう思われたのではないでしょう。

でも、そういう彼らの姿を見て責めている私に、神は、「では、お前は何してるのか」と問われました。学校が悪い、教育委員会が悪い、いじめっ子を生み出した家庭が悪い、どこかに原因をまた責任を求めようとします。でも、本当は、私たち教会の責任ではないでしょうか。その解決を出来る力を持っているお方は、神しかないのです。そして、神により頼むという解決方法を知っているのは、私たち教会だけです。私たちしか、本当の解決方法、そして最高の解決方法を知る者はいないのです。にもかかわらず、私たちは、何をしているのでしょう。すべての人を救う力は私たちにはないのかもしれません。でも、私たちの周りにある人を助けることは出来るのではないでしょうか。周りの痛みにもっと目を開いていただきましょう。そして、その痛みと寄り添い、本当の癒し主なるお方に導く働きをさせていただきましょう。その働きは、神に救われた私たちにしかできないのですから。