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コラム 牧師の書斎から

2012年7月22日 澤村信蔵師

先日、「カンブリア宮殿」(テレビ東京)でアスクルの特集があり、社長が登場していました。アスクルは、文房具などのオフィス商品を次の日には、届けてくれる通信商売をしている会社です。もともと、プラスという文具メーカーの社内に出来た部署から始まりました。当時、大企業は、大口契約をし、文具メーカーから割引で商品を納入していましたが、中小企業は、町の文具店に自分で定価で買いに行かざるを得ないという状況の中、ここに商売のチャンスがあると、通信販売を始めました。買いに行かなくても、次の日(明日)には来るということで、アスクルという名前を出来ました。当初は、自社製品のみの取り扱いで、しかも定価販売だけでした。でも、この会社が成長したのは、一つのことに特化したからです。それは「お客様のために」ということです。この精神からまず二つのことを実行しました。一つは、割引販売をするということです。これは文具店から反発を受けました。定価販売をしている文具店の首をメーカーがしめることになるからです。もう一つは、自社製品以外を扱う。特に大きなシェアを占めていたコクヨ製品なども扱うことにしました。これは当然プラス社内から特に営業からは、なんで他社製品を扱うのかと猛反発を受けました。でも、彼は、ただ「お客様のために」この一点で、二つのことを押し通しました。「お客様のために」そこからぶれなかったからこそ、今のアスクルがあります。そして、今も「お客様のために」から離れないために、注文ではなく、多くの苦情や要望を聞くためだけに250名を超えるオペレーターを置いています。一つのことからぶれない力強さを感じました。だから成長し続けているのでしょう。

私たちは「お客様のために」ではありませんが、「キリストのために」生きる者です。その熱心さにおいて企業なんかに負けたら悔しいですよね。「信仰の創始者であり、完成者であるイエスから目を離さないでいなさい。」(ヘブル12:2)私たちは、いつもこのお方から目を離すことなく歩んでいきましょう。「キリストのために」私たちのすべての行動の基準をここから始めるなら、必ず私たちは成長します。今日も、私たちの救い主「キリストのために」礼拝をささげましょう。