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コラム 牧師の書斎から

2013年6月9日 小平牧生師

サッカーのワールドカップ出場が決まりましたが、翌日の新聞各紙に本田選手の刺激的なコメントが掲載されていました。彼の言っていることは、たしかにサッカーは個人競技ではなくチームプレイだ。しかし、最後のところは個の強さが試合を決める。個の強化が求められる。それができない選手はいらない。そんな内容です。かつて日本チームは外国人との体格や技術の差をチームプレイで補おうとして来ました。しかしそれでは限界があるのです。最後は個の力をいかに上げることができるかにかかっている。これはあたり前のことかもしれませんが、それをチームメイトに向かってあからさまに言うところが本田選手らしいところです。

たしかに一人一人の信仰や伝道の力の弱さを、教会で互いに励まし合います。そのために教会にはいろんな働きをします。しかし最終的には組織や交わりで補うのは限界がある、ここぞというところは個人の信仰が問われるということです。

問題は、本田選手のように教会でそれを言う人がいないのです。お互いに遠慮しているのか、それを言えば自分自身に帰ってくることを恐れているのか。そのために日本の教会は、自分の大変さを分かち合って傷を舐め合っているようなレベルになってしまっていることもあります。チームメイトにも成長を要求し、同時にだれよりも自分の成長のハードルをあげて挑戦する。そういう人が教会に必要です。「ワールドカップで優勝する」という本田選手のように、「日本宣教を達成する」と言いましょう。そしてそのために自分の信仰を鍛えましょう。