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コラム 牧師の書斎から

2014年11月30日 澤村信蔵師

今日からアドベントに入ります。クリスマス前の4週間を「アドベント」と呼びます。アドベントは日本語では待降節とも言いますが、もともとは「到来」を意味する言葉です。アドベント、それは、キリストの到来を意味します。そして、英語のアドベンチャー(冒険)も、このアドベントから取られたそうです。

まさに、クリスマスは、「神様のアドベンチャー」の出来事だったと言えます。神であるご自分のひとり子を、この地上に送ってくださいました。しかも、子どもも大人も、誰であっても、恐れることなく近寄ることができるように、最も弱い者として、赤ん坊としてこの地上に生まれてくださった。そして、弱く貧しい者であっても、近づくことが出来るように、羊飼いを、そしてすべての人を救い出すために、イエスは、飼い葉桶に誕生してくださったのです。

最も力ある神が、最も弱くなってくださった。すべてのものを持っておられる方が何ももたないものとなってくださった。そんな無茶なことをと思いますが、神の無謀ともいえる冒険の始まりがクリスマスです。そして、その冒険はさらに続きます。自分を裏切り見捨てる群衆や弟子たちとともに歩んでくださり、最後には、十字架にまで進んでくださるのです。

そして、冒険には素晴らしい宝がつきものですが、神が冒険をしてまでも、こんなに無茶なことをしてまで獲得したかったのがなんと驚くべきことに私たちなのです。この冒険によって、私たちを罪から救い、光、希望、救いを与え、神の子とするためでした。

「あなたがたは、私たちの主イエス・キリストの恵みを知っています。すなわち、主は富んでおられたのに、あなたがたのために貧しくなられました。それは、あなたがたが、キリストの貧しさによって富む者となるためです。」(IIコリント8:9)

主イエスは、ご自分のすべてをあなたに与え、あなたを救い、あなたと共に生きるために来てくださいました。これが「アドベント」の意味です。ここにこそ、私たちの希望と喜びがあるのです。私たちの心のそして人生の中心に、このお方が来てくださることを願います。