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コラム 牧師の書斎から

2014年12月7日 澤村信蔵師

サンタは4世紀の聖ニコラス司教が貧しい家庭で娘を身売りをしなければならないということを聞いて、夜中に人知れず金貨をプレゼントしたことから始まるそうです。でも、サンタは今でもいます。2006年までアメリカでは、シークレットサンタとして20年以上も素性も明かさずに、貧しい人たちに与え続けた人がいました。ラリー・スチュワートというのですが、彼は、事業に失敗し、無一文になってしまいます。でも、空腹のあまりついふらふらとレストランに入って注文をしてしまいます。寝たふりをしてどうやって逃げようかと考えていると店主が肩をたたき、「お客さん、20ドル落としましたよ。」と。そして、彼はそのお金でなんとか支払いを済ませることが出来ました。翌年新たな事業を開始したのですが、5年ほどたってまた会社がつぶれます。今度は銀行強盗をしようとする直前窓口で前の少女が貯金しようと20ドル紙幣を出したのです。その時ふと5年前のことを思い起こし、我に返りました。すぐにあの店に行って、「覚えていますか」と聞くと、「はい。クリスマスはみんながハッピーになれる日ですから。」そうです。店主は、彼がお金がないことを知っていて、自分のポケットマネーをくれたのです。

その翌年義兄の助けを受けて、セールスマンとして働きますが、年末解雇されてしまいます。落ち込んで街でポップコーンを買おうとすると、いつもの売り子の元気がありません。商品もお金も間違えて渡す始末です。で、彼は、とっさに20ドルをプレゼントしました。すると彼女の顔が急に明るくなったのです。そして、彼はなけなしの貯金を20ドルに変えて、貧しい人、困っている人にあげたのです。シークレットサンタの誕生です。そして毎年毎年プレゼントをしたのです。そして、与え続けると不思議に商売もうまくいくのです。亡くなるまで合計150万ドルを与え続けたのです。彼は20ドルをもらいました。でも本当にもらったのは愛です。そして、その愛を受けて、今度は自分が愛を与える者になったのです。「受けるより、与える方が幸いである」使徒20:35

私たちもクリスマスに神様から20ドルどころではない、主イエス様を頂きました。私たちは何を与えるのでしょう。