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コラム 牧師の書斎から

2015年6月21日 澤村信蔵

人間は約一万種類のにおいを嗅ぎ分けられるといわれます。自然界には40万種類のにおいの分子があるとも言われます。そして、においには、日本語は二つの漢字をあてます。匂うこれは良い意味で使われます。花の匂いとか、香水の匂いと言うように気持ちよいにおい、心地よい匂いです。もう一つは臭う。下水がにおう、ガスの臭いというように、くさい、くさったにおい、悪いにおいです。当然臭いはかぎたくないですね。私たちは普段どちらのにおいを放っているでしょうか。といっても、体臭のことではなく、普段の歩みにおいてです。聖書には、「私たちは、救われる人々の中でも、滅びる人々の中でも、神の前にかぐわしいかおりなのです。」(IIコリント2章15節)とあります。でも、どうしたら私たちはキリストのかおりを放つことが出来るのでしょう。

それは第一に、どのような人々の中にあっても、神の前にあるということです。教会にいる時だけでなく、普段の生活の中であっても、神の前にいることを意識するのです。そうすると動機が変わります。そして、言葉が、行動が変わります。神を意識するなら当然キリストのかおりを放つことができるのです。そして、2番目のことですが、それは試練の中を神とともに通るということです。世界で最高の香水がどこで取れるかご存知ですか?ブルガリヤのバルカン山脈です。その山脈の薔薇の花によって作られます。香水を作る業者は、必ず真夜中に採集するのだそうです。なぜなら、最も香ばしい香りを放つのが、真夜中だからです。私たちも同じで、暗やみの中を通るとその人の信仰は強くなり、信仰のかおりを放つのです。でも、本当はキリストのかおりは私たちが放つのではありません。神が私たちを通してはなってくださるのです。「神はいつでも、私たちを導いてキリストによる勝利の行列に加え、至る所で、私たちを通して、キリストを知る知識のかおりを放ってくださいます。」(IIコリント2章14節)神が私たちを通してご自分を現したいと願っておられるのです。神の通り良き管となって、キリストの香りを放つ者とさせていただきましょう。