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コラム 牧師の書斎から

2016年6月12日 澤村信蔵

先週火曜日、日立教会の佐藤香代先生の葬儀に出席しました。香代先生は、20歳の時に、天幕伝道の働きによって、キリストの福音を聞き、救いを体験し、栄一先生と結婚し、息子が生まれた直後、聖書学院に入学し、29歳から兄弟団の牧師として奉仕をしてくださいました。式の中で、ご兄弟が思い出を話されていたのですが、まだ10代の頃の香代先生は、非常に勝気で、ある時、長兄と大喧嘩をして、長兄に謝らせたことがあったそうです。自分の本を勝手に処分されたのが原因です。もう言い出したら聞かないそういう人でした。でも、イエス様に出会ってから、少しずつ穏やかに変わっていった。煙草に関しても、会うたびに、早くやめなさいと言っていたのが、早くやめられるといいですねと、同じ言葉を語るにしても、語り方も変わってきたと語っておられました。息子の惠一先生も怒る母の姿は、想像できないと話しておられましたが、私自身も想像できないお姿でした。その思い出を語ってくださったご兄弟は、まだイエス様を信じておられないご様子でした。にも関わらず、主イエス様を信じたが故の変化を証しせずにはおれなかったのだと思います。自分やクリスチャンの友が語ることも素晴らしいですが、周りの人がそう証ししてくださるまで変えられたのは、本当の証しです。私たちもそのようになりたいですね。また、お孫さんも思い出を語っておられましたが、彼女が香代先生から聞き続けた言葉、それは、「あなたなら大丈夫、あなたは出来る」という励ましの言葉でした。彼女は、そのおばあさんの言葉にどれほど励まされたかと語っていました。多感な時期、生活する場所が変わり、多くの戸惑いを受けた彼女でした。そして、時には学校に行けなくなった時もありました。でも、それでも彼女を信頼し、励まし続けた香代先生の言葉によって、彼女は救われたのです。その眼差しは、主イエスの眼差しでもあります。何があっても私たちに期待してくださる眼差しです。主イエスに救われるなら、香代先生のように、救われ変わることができるのです。今日も、私たちを救い変えてくださる主をほめたたえましょう。