ここからコンテンツ

コラム 牧師の書斎から

2017年10月8日 澤村信蔵

引き続き台湾の証しを記します。もう一つの教会は、先生方が赴任された時、教会員の人数はわずか十数名、それに加えて長老がお金を持ち逃げして大きな借金があり、借金取りが毎日教会にやってくるそういう状況でした。でも、「宣教は、お金があるからするのではない。人がいるからするのではない。お金があってもなくても、人がいてもいなくてもするのだ」と宣言し、自分たちにできることをと教会を解放することから始めました。周囲から見えるようにということで、教会の玄関を見えなくしていてシンボルのような大きな木を移設し、玄関の扉も木からガラスに変えて、外からいつ来ても見えるようにしました。行政の協力もあり、地域の無料のパソコン教室となりました。今は、行政からの支援が終わったため、土日のみ開放して、地域の方が自由に使えるパソコンが十数台並んでいました。また、ツリーハウス(これは台風で壊れてしまったようです)や、牧師館の壁にはボルダリングができるようにしたり、ともかく地域の方に何とか教会に来ていただこうとあらゆることをしました。今は、チャーチスクールを開校し、金銭的に大変な子どもや、素行に問題のある子どもなどをあずかっていました。ちょうど私たちが行った時にも裁判所から1人少女が送られてきていました。台湾長老教会の目標は、新倍加伝道ですが、私たちは愛倍加(アガペーの当て字)伝道だとし、神様の愛(アガペー)を伝えておられました。すると地域の信頼も増え、不思議なことに、地域の方々が教会とは関係なくても商品名や店名などに、愛倍加という言葉を付けるようになったそうです。神の愛の大切さが地域に浸透して行っているのです。今は、120名ほどの礼拝だと言われていましたが、そのサイズでこんなにすごいことができるのだと励まされたとともに、私たちももっといろんなことができるのではないかと思わされました。「みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい。」(Ⅱテモテ4:2)私たちも私たちにできる愛倍加(アガペー)を伝えていきましょう。