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コラム 牧師の書斎から

2018年6月10日 澤村信蔵

『彼を外に連れ出して仰せられた。「さあ、天を見上げなさい。星を数えることができるなら、それを数えなさい。」さらに仰せられた。「あなたの子孫はこのようになる。」 彼は主を信じた。主はそれを彼の義と認められた。』(創世記15章5~6節)
「信じる者は救われる」これは、神様が私たちに与えてくださった最高のギフトです。主イエスを自分の罪からの救い主だと信じるだけ、すべての罪が赦されて救われるのです。最も簡単な方法で誰でも出来る方法ではありますが、信じることが出来ないこともあるのも事実です。そして、時には、自分には信じることが出来ないのだから、救われることはできないとあきらめてしまうこともあります。
でも、私たちの神様は、そのように信じることが出来ない人にも憐れみを注いでくださるお方なのです。信仰の父と呼ばれたアブラハムは、自分に子どもが与えられて、自分の子孫が非常に多くなるという神様の言葉を信じることが出来ませんでした。そして、信じることが出来ないことを神様に正直に告白します。そんなアブラハムに対し、神様は、「わたしを信じることが出来ないのか」と叱責するのではなく、外に連れ出して、満天の星を見せて、心に感動を与え、優しく語り掛けてくださるのです。神様の側から歩み寄って優しく語ってくださることによって、アブラハムは神を信じることが出来たのです。見えないことや触れることが出来ないこと、また将来起こることを信じることは難しいことです。神様自身も目には見えません。私たちが信じることでさえ難しいことを神はご存知です。だからこそ、自然を通し、また聖書の言葉を通して、時には信仰の先輩たちの歩みを通して、私たちが素直に信じることが出来る時を期待して待っていて下さるのが私たちの神なのです。