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コラム 牧師の書斎から

2018年8月12日 澤村信蔵

「だから、わたしのこれらの言葉を聞いてそれを行う者はみな、岩の上に自分の家を建てた賢い人に比べることができます。」(マタイ7章24節)
 かつては、家を建てることや持つことが人生の目的やゴールでした。でも、家を無
理して手に入れた結果、家庭が崩壊してしまうということもあるのです。これは家だけに限りませんが、ある物を手に入れたその瞬間から、何かを手放すことが始まっているなんて皮肉な出来事が起こります。本当に大切なものは家自体ではなく、自分の人生という家を建てあげることなのではないでしょうか。
 私たちが自分の人生という家を建て上げるために必要なこと、それは人生の土台を確かな土台の上に置くということです。かつて家を購入することが人生の目的だったのは、家こそが自分の人生の土台になると思っていたからです。でも、家は土台にはならなかったのです。主イエスは言われます。「わたしのこれらの言葉を聞いてそれを行う」ことが人生の土台になると言われます。一つには、主イエスの言葉を聞くということですから、イエスとともにあるということです。どんなときにも主イエスが一緒にいてくださる。これにまさる安心はありません。第二に、そのイエスの言葉を聞いて行うということです。私たちは、自分なりの指針を設けています。ある時には、経験が指針になります。でも経験は、良い経験も悪い経験もその時、その状況で起きたものです。別の時に試すと100%成功するわけではありません。でも、主イエスの言葉は真理です。真理は、いつだれがどんな状況の中にあっても必ず起こるのです。私たちは主イエスに土台をおき、この岩の上に人生を建て上げるならば、何があっても、揺らぐことはないのです。