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コラム 牧師の書斎から

2018年11月4日 澤村信蔵

11月3日公開の『パウロ 愛と赦しの物語』を最後の試写会で見てきました。大迫力スペクタクルのような驚くような映像は一切なく、物語としては淡々と進んでいきます。でも、見え終えた後、また、そのあともじわじわと考えさせられるそういう映画でした。特に、現代に生きる私たちにとっても、信仰とは何か、迫害下、暴虐の中で愛を選択し続けることの難しさと素晴らしさを教えてくれるものでした。この映画はお勧めできます。ぜひご覧ください。東京では渋谷だけの公開になりますが、前売りチケット(1100円)も預かってきていますので、必要な方は私までご連絡ください。内容はすべて書けませんが、映画紀元67年、ローマの街を大火事が襲いました。皇帝ネロ自身がつけたともいわれていますが、ネロはキリスト教徒による放火とし、首謀者はタルソのサウロ(別の名をパウロ)として彼を逮捕しました。地下の牢獄に入れられたパウロのもとに、彼と一緒に旅をした医者ルカが訪てきます。ルカはパウロの言葉を人々に伝えるために書き記していきます。ネロの迫害は激しさを増していきます。でも、その中でパウロはルカを通して、アキラとプリスカの夫婦にかくまわれているキリスト教徒たちに、暴力ではなく愛をもって戦うことを伝えていくのです。この映画を見ながら、聖書を読むとみ言葉が強烈に迫ってきます。「迫害する者のために祈りなさい」「あなたの敵を愛しなさい」と。そして、この迫害下にあってもなおこのみ言葉を行い続けた人がいたからこそ、今私たちにもみ言葉が届いているのです。私たちもみ言葉を行うものとさせていただきましょう。