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コラム 牧師の書斎から

2019年1月13日 澤村信蔵

「あなたは、どこにいるのか」創世記3章9節 この言葉は、聖書にしるされている神が人に語られた最初の質問です。私たちが常に聞くべき神からの言葉です。アダムとエバは、食べてはいけないと言われた善悪の知識の木の実を食べてしまい、罪を犯しました。そして、罪を犯したことから、恥ずかしさを知り、自分たちの裸を隠すために、いちじくの葉で身を覆いました。そして、神から身を隠すために隠れていました。そんな時に語られた言葉です。
この問いは、自分の居場所がどこにあるのか。自分の役割や仕事が見えなくなってしまったアダムに語りかけられた言葉です。結局、アダムはその問いに答えることが出来ませんでした。でも、最後に神がしてくださったことは、彼を皮の衣で覆い、彼にもう一度役割や仕事を与えられたのです。私たちも時に自分がどこにいるのか、どうしたらいいのか不安や恐れでつぶれそうになります。時に、罪などの結果によって、逃げ出したいと言う思いになることもあるかもしれません。でも、私たちの神は「あなたは、どこにいるのか」と問いかけてくださるのです。そして、いつもあなたの居場所を用意しておられます。あなたの家庭が、あなたの職場が、そして何よりこの教会があなたの居場所です。その中で、あなたにしかできない役割があるのです。昨日、吉田兄の納骨式を行いましたが、吉田兄は、最後の最後までそのことを示してくれました。私の居場所はここにある。そして、私の役割は最後の一息まであるんだと。神は、今日も「あなたは、どこにいるのか」と語りかけておられます。