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コラム 牧師の書斎から

2019年4月28日 澤村信蔵

イエス様の復活をお祝いしたイースターから一週間がたちました。イエス様は、イースターの日、マリヤを始めとする女性たちに会った後、弟子たちが恐れて戸をしめていた場所に現れました。でも、その時、一人の弟子が不在でした。それがトマスです。彼は、ほかの弟子たちが、「私たちは主を見た」と言っても、信じることはありませんでした。「私は、その手に釘の跡を見、私の指を釘のところに差し入れ、また私の手をそのわきに差し入れなれば、決して信じません。」(ヨハネ20:25)と語りました。自分だけいなかったという寂しさや、また、復活なんてありえないことという思いなどいろんな思いが混ざっていたのだと思います。信じたい思いがないわけではないと思います。でも、信じられないのです。
でも、それから一週間後、ちょうど今日に当たりますが、この日、イエス様がもう一度弟子たちに、特にトマスにも現れてくださるのです。そして、「あなたの指をここにつけて、わたしの手を見なさい。手を伸ばして、わたしのわきに差し入れなさい。信じない者にならないで、信じる者になりなさい。」(ヨハネ20:27)と言ってくださるのです。信じることが出来ないトマスを叱るのでも、だめだと言うのでもなく、トマスの信じることが出来ない思いをも受け止め理解した上で、信じるようにと励ましてくださるのです。イースターの日、二人の方が洗礼を受けられましたが、トマスのように長い間信じ切ることが出来ない方々でしたが、主イエスが愛して導いてくださったから、信じますという決断が出来たのです。私たちを励ましてくださる主に期待して、信じない者ではなく、信じる者となりましょう。