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コラム 牧師の書斎から

2019年8月25日 澤村信蔵

「あなたがたは、自分に関する限り、すべての人と平和を保ちなさい」(ローマ12章18節)
 先日、韓国政府がGSOMIAの契約延長をしないことを決めました。政治的な話なので、詳細を話すことはやめますが、気になったのは、自分たちの自尊心が傷つけられたとの言葉があったことです。これは日本政府にもあるように感じます。原因はあるにしろ、互いに、自分の立場に固執して、相手から妥協を引き出そうとする限り問題の解決の糸口が見えないようにも思います。もう少し冷静に客観的になれないかなとも思います。それでも私たちは良き解決が与えられるようにと祈っていきましょう。
 それと同じようなことが私たちに日常生活の中にも起きています。少しのプライドが邪魔をして仲直りが出来なかったり、あちらからの謝罪を待っていたりして関係が悪化することはよくあることです。でも、神の世界に生きる者は、自分に関する限りは、すべての人と平和を保つのです。時には、他者の利益を守るためや、獲得していくために、戦わざるを得ないこともあります。少なくともこのみ言葉は、そのような戦いは禁じていません。でも、自分に関する限りは平和を保つのです。ある牧師家庭の夫婦喧嘩の仲直りの法則は、悪い方から謝るのではなく、神に近い方から謝るのです。そうすると、お互いに先を争うに仲直りが出来るのです。平和を作り出すことは難しいことです。でも、「平和をつくる者は幸いです。その人たちは神の子どもと呼ばれるから」(マタイ5:9)私たちは神の近くにいる神の子どもだからこそ、自分に関する限り平和を保つのです。