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コラム 牧師の書斎から

2019年11月17日 澤村信蔵

 「主イエス・キリストが救い主としておいでになるのを、私たちは待ち望んでいます。」(ピリピ3:20)
渋谷駅の出口の名前が変わりましたね。道玄坂方面はA、宮益坂方面はB、渋谷警察方面はC、西口・桜丘方面はD そして、駅に遠い方が小さい番号になったようです。覚えるまで少しかかるかもしれません。そんな中で唯一変わらなかったのはハチ公前の出口です。あえて変えなかったそうです。ハチは、大学教授だった飼い主が渋谷で勤務していて、駅まで一緒に行って、夕方、また迎えに来るということをしていました。ただ、ある日、教授が帰ってこなかったのです。職場で亡くなってしまいました。それでも、ハチは死ぬまでの9年間ずっと待ち続けたのです。雨の日も、風の日も忠実に待ち続けた。そのことが人々の記憶に残り、像が出来、今も待ち合わせ場所として親しまれているからそこだけは番号を変えないでとなったとのことでした。それほど人々の心に残るのは、待ち続けることが難しいことを知っているからではないでしょうか。私たちも主のおいでを待ち望んでいます。ハチも信じ待ち続けたのですがとうとう最後まで主人はかえって来ませんでした。でも、私たちの主人は、必ず帰ってくるのです。いつの日か私たちはわかりませんが、必ず戻ってくると主は言われるのです。確かにこの地上において、主のおいでを見ることなく天に帰って行った方々もいます。帰るはずのないハチの行為でさえ、人々の心に残るのです。だとしたら、必ず帰ってくるお方を待ち望んでいたら、神が評価してくださらないはずはありません。今日も主を待ち望みましょう。