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コラム 牧師の書斎から

2019年12月8日 澤村信蔵

「やみの中を歩んでいた民は、大きな光を見た。死の陰の地に住んでいた者たちの上に光が照った。」イザヤ書 9章2節

もうすぐクリスマスを迎えます。クリスマスは、正確にはイエス・キリストの誕生日ではありません。あくまでも、イエス様の誕生をお祝いする日です。では、実際の誕生日はいつだったかというと、よくわかっていませんが、この季節ではなかったようです。この時期を選んだのは、当時あった盛大なお祭りに対抗するためだったとも言われます。そんなところから始まったのですが、今から考えると、この時期にお祝いするのは、神様の不思議な導きだったしか思えません。それは、この時期が一番夜が長く、イエス・キリストは、冒頭のみことばのように、やみの中に生まれてくださったからです。イエス様が生まれたのは、イスラエルがローマに支配されていて、どうにかして救いをと願っていた時代です。イエス様の誕生から70年ほど経った紀元70年には、エルサレムは崩壊してしまいました。そういう暗やみの中に生まれてくださったのがイエス様です。そして、大きな光として、人々に愛、喜び、平安、そして、希望を与えてくださったのです。特に、最も貧しいもの、弱いものに、救いをもたらしました。最初のクリスマスをお祝いしたのも野宿で番をしていた羊飼いでした。彼らが最初にやみの中にもたらされた光を体験します。そして、大切なことは、このやみの中に光が灯ったというこの出来事が私の人生の中にも起きるということです。今年のクリスマスも、この素晴らしい主イエスが、私たちの心の中に来てくださったことを心からお祝いしましょう。