ここからコンテンツ

コラム 牧師の書斎から

2021年7月4日 澤村信蔵

 「実に、すべての人に救いをもたらす神の恵みが現れたのです。」(テトス2:11)

 テトス書2書には、私たちが救われた目的が書かれています。第一に、「その恵みは、私たちが不敬虔とこの世の欲を捨て、今の世にあって、慎み深く、正しく、敬虔に生活」(12)することです。私たちが救われたのは、この時代、この場所で、与えられた神様の恵みに心から感謝して生活するためです。この世には、多くの神の恵みを知らないで生活している方々がいます。これほど続くコロナ禍の中にあって、どこに希望を置いて生活されているのかと思います。でも、私たちには、神の恵みがあるのです。この恵みを実際の生活において、明らかにしていく、証しをしていく、そのために私たちは救われたのです。
 第二に「祝福に満ちた望み、すなわち、大いなる神であり私たちの救い主であるイエス・キリストの、栄光ある現れを待ち望む」(13)ためです。イエス様が再び来られる再臨の日を心から待ち望むために私たちは救われたのです。私たちを救ってくださったイエス様が本来の輝きを持って私たちを迎えに来てくださる時を心から待ち望むのです。イエス様を信じたのに、希望のない生活をして、嘆き悲しんで生きているとしたら、それは本来の神の救われた目的ではないのです。確かに、つらいこと、苦しいことはやってきます。でも、神の救いは、私たちが今の世の中にあって、神とともに前を向いて生きるように励ましているのです。イエス様とまた会うことが出来る希望、再臨の希望が、今の問題にも取り組む力になるのです。イエス様という何よりも確かな神の恵みに希望を置いて、生きて行きましょう。