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コラム 牧師の書斎から

2022年1月2日 澤村信蔵

「みことばを行う人になりなさい。自分を欺いて、ただ聞くだけの者となってはいけません。」(ヤコブ1章22節)

 昨日、聖書を学ぶ会でヤコブの手紙を読みました。ヤコブの手紙は、イエス様の兄弟であり、エルサレム教会の指導者であったヤコブが書いたものです。実は、このヤコブの手紙は、マルチン・ルターが「わらの書」と酷評した手紙です。ルターの目が開かれたのは、信仰のみで救われるとの真理です。だから、信仰だけでなく行いが強調されているヤコブの手紙は全く評価しなかったのです。でも、この評価は少し間違っていたようですね。聖書(神のことば)の中でわらの書と呼ばれるような価値のないものはないからです。しかも、ヤコブは決して救われるために、行いが必要だとは言っていません。むしろ、私たちの信仰は、もっと有機的なものだと言っているのです。つまり、頭だけで信じていますというような信仰にとどまるはずがないと言っているのです。イエス様を信じて受け入れたなら、その人のうちに永遠のいのちが宿ります。そして、いのちあるものは、当然行いにおいても、活き活きとして、他者を活かす行いになります。神のみことばをいくら頭で知っているも私たちの人生には何の変化ももたらしません。でも、私たちが神のことばを一つでも行っていくなら、神のことばを体験し、私たちがより良い者へ変えられていくのです。今日のみことばを聞くだけでなく、行う人となっていきましょう。