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コラム 牧師の書斎から

2022年1月16日 澤村信蔵

不法がはびこるので、多くの人の愛が冷えます。しかし、最後まで耐え忍ぶ人は救われます。御国のこの福音は全世界に宣べ伝えられて、すべての民族に証しされ、それから終わりが来ます。(マタイの福音書24章12~14節)

多くの人が、今の困難な時代は、まさに世の終わりの時がきたのではないだろうかと思っています。その時引用される言葉の一つが、マタイ24章やルカ21章です。特にルカの福音書では、「大きな地震があり、方々に飢饉や疫病が起こり、恐ろしい光景や天からの大きなしるしが現れます」(11節)と地震とともに世の終わりに起こる疫病のことも書かれています。この箇所はイエス様がオリーブ山で弟子たちに世の終わりについて語った箇所です。当時もイスラエルはローマ帝国の圧政のもとにあり、大変な困難な時代でした。でも、このような困難な時代、特にコロナ下にあってソーシャルディスタンスが叫ばれ、交わりを閉ざされ、愛が冷えていっていく時代にあって、私たちはどう行動すべきなのでしょうか?いやイエス様なら何をされるんだろうかと思います。その鍵は、この後の25章にあります。世の終わりに備えるべき姿勢が書かれています。10人の娘のたとえからは、備えの大切さ、タラントのたとえでは、与えられたものをいかに用いるか、最後の神の審きにおいては、いかに愛のわざを行うかが書かれています。まさに、終わりの時代だからこそなすべきことがここにあるのです。私たちは今日も終わりの時代だからこそ、愛のわざを行い、福音を伝えていくものとさせていただきましょう。