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コラム 牧師の書斎から

2022年3月6日 澤村信蔵

「もし私たちが、この地上のいのちにおいてのみ、キリストに望みを抱いているのなら、私たちはすべての人の中で一番哀れな者です。しかし、今やキリストは、眠った者の初穂として死者の中からよみがえられました。」(Ⅰコリント15章19~20節)

 先週の水曜日(灰の水曜日)から、十字架を前にしたレント(受難節)の期間に入りました。イエス・キリストの十字架の死からの復活を祝う復活祭の前に、キリストの苦難を思って自らの罪を悔い改める聖なる期間として、40日間にわたって行われる祈りの時が持たれていきます。40日と言うと最初に思い起こすのは、イエス様の荒野での40日40夜の断食です。イエス様が聖霊によって導かれて神の教えを世に知らしめていく伝道活動へと進むための荒野での断食と悪魔からの誘惑との戦いといった試練と苦難を乗り越えていくことが必要だったのです。そういった意味、この期間に合わせて、イースターの前にキリストの苦難を思って行われていくことになる40日間におよぶ祈りの期間の長さが定められていくことになっていったのです。でも、灰の水曜日からのイースターまでは46日なのです。それは、今日を含めた主の日は除くからです。それは、この主の日、日曜日自体が、イエス様の復活の出来事を象徴する日だからです。たとえレントの期間であっても、主の日は、喜びあふれ、感謝にあふれる日なのです。だから、この期間にありながら、主の日は、むしろ十字架に備えるではなく、イエス様が私のために死んでよみがえってくださったこの復活を賛美する日なのです。今日も私たちはいろんなことがあります。コロナのことやウクライナことなど世界に目を向けても問題ばかりです。でも、主の復活の喜びはそれらすべてを凌駕するものです。今日も心から復活の主を礼拝していきましょう。