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コラム 牧師の書斎から

2022年9月11日 澤村信蔵

 「正しい者はなつめ椰子の木のように萌え出で レバノンの杉のように育ちます。彼らは主の家に植えられ 私たちの神の大庭で花を咲かせます。彼らは年老いてもなお実を実らせ 青々と生い茂ります。」詩篇92篇12~14節

 人生の最後の時に、人生の最大の仕事を成し遂げた偉人が聖書の中には、何人も出てきます。モーセは、80歳の時に神様から召されました。何百万人もの奴隷を解放し、その後40年間彼らを導きました。「モーセが死んだときは百二十歳であったが、彼の目はかすまず、気力も衰えていなかった。」(申命記34章7節)最後の最後まで、モーセは、体力も気力も衰えず、やるべき働きをしたのです。ダビデ王は、年老いた時に今だからこそ、神のわざを次の世代に伝えることが自分の役割であると考えました。「神よあなたは私の若いころから 私を教えてくださいました。私は今なお あなたの奇しいみわざを告げ知らせています。年老いて白髪頭になったとしても 神よ私を捨てないでください。私はなおも告げ知らせます。あなたの力を世に。あなたの大能のみわざを後に来るすべての者に。」(詩篇71篇17~18節)預言者サムエルは、年老いてなお、民の指導を続けました(Ⅰサムエル12章1~2節)84歳のアンナは、神殿で日々祈りをささげ、幼な子イエスに会ってからは、救い主の到来を人々に告げ知らせました。(ルカ2章36~38)たとえ、祈ることしかできないとしても、それは神と人々のための立派な働きとなったのです。誰にでも「年老いてもなお」という働きがあるのです。あなたもなお実を実らせ、なお青々と生い茂るのです。