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コラム 牧師の書斎から

2023年3月26日 澤村信蔵

 「正しい人は七度倒れても、また起き上がり、悪しき者はわざわいでつまずくからだ。」(箴言24章16節)

 昨日の聖書を学ぶ会では、レビ記をともに読みました。レビ記には、ささげ物、祭り、食物規定など、私たちには適用され決まりが沢山書かれています。退屈に思う人もいますよね。しかし、それぞれの本質、どうしたら神様に近づくことができるのかを読み解くと沢山学ぶことがあります。
 実際、不思議な規定も多いのですが、その一つがヨベルの年です。7年ごとに土地を休ませる安息年があり、収穫を禁じられます。安息年が7回巡った次の年、つまり第50年目の年がヨベルです。この年は、49年目に続いて2年連続の休耕となります。そうなると本当に信仰が必要ですね。ですから、神様はイスラエルの民に、第6年目に3年分の収穫を生じさせると約束されました。売却された土地を無条件で返還する年でもありました。また、貧困のためにやむなく身売りした人も無償で解放されました。一度経済的に失敗しても、完全に復活できるチャンスが与えられるということです。ヨベルの年は、神が与えてくださったままの状態への回復の年なのです。
 この世は自己責任が問われ、失敗を回復できずにずっと苦しみ続けることがあります。でも、神様は回復させてくださるお方です。何度でも立ち上がらせてくださる主なのです。
 ヨベルの年が設けられたのは、すでに立っている人は、倒れている人の回復を助けるように励ますためではないでしょうか?私たちも自分の周りの人が起き上がることを助ける者とさせていただきましょう。