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コラム 牧師の書斎から

2024年8月18日 澤村信蔵

 しかし実際には、彼らが憧れていたのは、もっと良い故郷、すなわち天の故郷でした。ですから神は、彼らの神と呼ばれることを恥となさいませんでした。神が彼らのために都を用意されたのです。(ヘブル11章16節)

 皆さんの故郷へ帰られましたか?今年は、16日に台風が大接近し、新幹線が計画的に止まり、飛行機も飛ばなくて苦労された方もおられたかも知れませんね。故郷へ帰り、懐かしいものを食べ、懐かしい人との交わりはなんとも言えないものがありますね。ああ、帰ってきたなあという景色がそれぞれにあると思います。

 でも、信仰者の故郷は、生まれた場所は、この地上だけにあるのではありません。私たちは、主イエスを信じた時に、キリストの十字架とともに死に、キリストとともに生きる者とされました。その時に、新しく生まれたのです。国籍が天に変わり、私たちの故郷も天に変わったのです。今日もこうして私たちはともに集いともに礼拝をささげていますが、それは、ある意味では、天の故郷に戻った感覚を味わうものでもあります。なぜならそこで神と出会うからです。日常の生活から離れて、自分のあるべき姿に気づかされます。神に愛されている自分、神の子どもとされている自分、神によって罪赦されている自分。父なる神が、私たちを天に国籍を持つ者とされたことを覚えるのです。天の故郷へ帰るのはいつかわかりませんが、まだもう少し先でしょう。その日が来るまで、毎週ともに、天の故郷の前味を味わいつつ、ともに礼拝をささげていきましょう。