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コラム 牧師の書斎から

2008年11月2日 小平牧生師

人生の様々な場面で苦難に直面することがあります。自分の弱さや失敗がもたらしたものかもしれませんし、無理やり強いられた結果であったり、理解できない非難を受けることもあります。しかし、いずれにしても、そのような失敗や苦難の時を経験することは、辛いことではあったとしても、決して悪いことではありません。問題はその苦しみの時をどのように受けとめるかということです。だれでも失敗します。喜びばかりの仕事はありません。しかし違いがあるとすれば、その現状に正直に向き合おうとするか、それとも逃げようとするかです。私たちが神の子どもとされているということは、困難がないことや自動的にそこから守られることではなく、現状に向かう勇気とそれを可能にする神の恵みです。

苦しみを経験することは、ある意味で絶好のチャンスです。神様の与えて下さったプレゼントです。神様の知らないことは一つもありません。ですから、そのような時にこそ、神様に顔を向けることが大事です。辛いので賛美や礼拝ができないというのではなく、むしろそういう時にこそ神様の前に衣を裂いてひれ伏すのです。そのためには謙遜でなくてはなりませんが。直面する問題の解決ばかり考えてはいけません。問題の原因や犯人捜しをしたり、あるいは反対に問題が消えてなくなるのをじっと待っているのは正しい姿ではありません。自分自身の心に神様の光を照らすことです。その時に問題はおのずから解決に導かれます。隠れている罪が神様の前に明らかにされることが起こるでしょう。それによって苦しまなければならないかもしれません。しかしその向こうにはイエスキリストの十字架があります。完全な赦しと癒しは悲しむ者に約束されています。