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コラム 牧師の書斎から

2010年6月13日 小平牧生師

「その日から読む本」という書籍をご存知でしょうか。私は読んだことも見たこともないのですが、知る人ぞ知る有名な本だそうです。実はその本は1000万円以上の宝くじに当選した人たちだけに配られる本です。

どんな本だろうと思って調べてみました。全部で三部になっていて、それぞれ細かな章に分けられていますが、一つ一つは非常に興味深い内容でした。「まずは、安全な場所に保管する。」「軽はずみな言動に注意する。」「当せん直後は興奮状態にあるという自覚を持つ。」「自分の性格やクセを見つめ直す。」「神経質になりすぎていないかチェックする。」「当選しても自分は自分であることを心得よ。」などなど、非常に具体的です。あなたの周囲に、最近その言動が神経質になった人がおられたら、あやしいかもしれませんね(冗談)。

「宝くじが当たればたくさん献金します」と言われる人がいますが、実際に宝くじに当たると、私たちは興奮して自分自身を見失い、その気持ちは変わるかもしれません。箴言13章11節に「急に得た財産は減るが、働いて集める者はそれを増す」とありますが、この本のように、お金を持つということはなかなか大変だと思います。

あるカウンセラーが語っているように、「将来に不安を覚えている人は、貧しい人よりも、お金持ちの方が多い」のです。わかるような気がします。不思議なことですが、豊かになると平安になるはずなのに、実際は反対に自分の将来が不安になるものなのです。それは、豊かな国であるほど心の病と闘う方々が多いことにも関係しているかもしれません。

むしろ聖書はささげることは種を蒔くことであると教えます。種を蒔けば、必ず収穫を得ます。最初に少し蒔いてみましょう。すぐに少し収穫があります。
そうしたら、次はもう少し多く蒔いてみましょう。するとそれだけ多くの刈り取りを経験するでしょう。それを繰り返していくならば、「豊かに蒔く者は、豊かに刈り取る」という聖書の原則を経験するでしょう。これは世界の多くの富を持つ人が証明していることです。

上半期を終え、私たちの感謝を表す季節になりました。感謝の種を蒔いて喜びの束を刈り取りましょう。