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コラム 牧師の書斎から

2012年9月30日 澤村信蔵師

先日自民党総裁に安倍晋三元首相が選ばれました。安倍さん自身は、能力はある政治家だと思いますし、彼が首相だったとき進めていた政策も評価される部分が沢山あります。だからこそ選ばれたのでしょう。でも、それを上回る大きなマイナスがあります。それは、安倍さんが一度首相を投げ出したという事実です。彼のかつての政策が「再チャレンジ」でしたが、まさに彼自身が今度は「再チャレンジ」をするのです。果たして大丈夫かなという不安があります。

しかし、神の世界には再チャレンジがいっぱいあります。私たちは何度でもやり直しが出来るのです。イスラエルの歴史を見てもそのことは分かります。士師記などはまさにその典型です。①イスラエルの民が、神様を裏切って偶像礼拝をする。②神の特別な守りがなくなり、近隣諸国に支配される。③その苦痛に耐えられなくなり、神に叫び求める。④すると神は士師を選び、イスラエルを救い、近隣諸国の支配から解放してくださる。このことを何度も繰り返すのです。このサイクルはその後も続きます。列王記や、歴代誌にまで時代が進んでも変わりません。何度赦して下さったのか数えられないほど神は赦して立ち上がらせてくだるのです。「正しい者は七たび倒れても、また起き上がるからだ。悪者はつまずいて滅びる。」箴言24章16節とありますが、神様は、七たびどころではなく、何度倒れても立ち上がる力を与えてくださるのです。それだけじゃありません。神ご自身は何度失敗しようとも、立ち上げることを期待して、再チャレンジさせてくださるのです。まるで一度も失敗していないかのように神は見てくださっているのです。なんという幸いでしょう。私たちはこの神の世界に生かされているのです。一度の失敗が響き、再チャレンジすることすら許されないかのような雰囲気があるこの世の価値観とは全く違うのです。今日も私たちを立ち上がらせてくださる神を礼拝しましょう。