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コラム 牧師の書斎から

2015年8月9日 澤村信蔵

8月4日(火)教会の最長老半田多眞美姉が召されました。そして、6日、7日と葬儀を行いました。参列してくださった方々、また奉仕してくださった方々心から感謝します。

多眞美姉は、大正3年3月16日に東京で生を受け、関東大震災の折り、長野県上田に移られ、そこで主イエスと出会いました。昭和25年10月5日受洗の恵みにあずかりました。その後埼玉に移住され、成増教会へと来られるようになりました。地上の生涯は101年、信仰生涯も実に65年もの長きにわたる歩みでした。その間、すべてのものを主にささげた歩みでした。

私自身が一番覚えていることは、多眞美姉はいつも笑顔で前向きだということです。そして、その姿は、ご家族の前でも変わらなかったようです。もう100歳を迎えようとした時、読まれた詩が残されていました。最初の詩はいつかわからないのですが、後の二つはもうすぐ97歳を迎えようとしたときに書かれたものです。

「今という時は わが生涯に2度となし 心して生きよ 時の間も」

「1日を10年と思い 今日もまた われは生き抜く 御霊とともに」

「とことわに変わらぬ法を われ慕い 今日は行くなり 天のかけはし」

この詩を読んで改めてすごいなあと思いました。今という時を本当に大切にしておられる。それもただ時が過ぎていくままにするのではなく、心して大切に今を生き抜いていく。これは非常に積極的なものです。そして、それは多眞美姉の生涯の中で、主イエスというお方と出会われたからです。この真理、とことわに変わることのない法を見出し、この真理なるお方をずっと慕っておられたからです。そして、天国への希望、主とお会いする希望をもって歩んでおられたのです。だからこそ、いつも希望にあふれておられたのです。多眞美姉がご自分で書かれた略歴の最後は、「晩年は特に主のあわれみ深く、イスラエルの救い、主の再臨の早からんことを切に祈る日々を過ごすことが出来た。」

とありました。主にお会いすることを願い地上の生涯を精一杯生き抜き、姉妹の願いどおり主にお会いできたのです。私たちも今日という時を大切に、与えられた生を大切に過ごしましょう。