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コラム 牧師の書斎から

2016年5月8日 澤村信蔵

ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか?このゴールデンウィーク、心の弱さを抱えている人と何人かとお会いしたり交わりをしました。原因はそれぞれ違います。一人は、私の先輩の牧師ですが、さらに重い働きが一度に委ねられて、一生懸命やろうとして、限界を超えてしまいました。友人は、教会で罪をなすりつけられ、受け入れられていないことに傷ついていました。また、病が原因で、これから自分はどうなるのかと不安を覚えている方もおられました。自分の力のなさを覚えているのですが、ともにいる時だけは、少しは心が落ち着かれるようなので、出来るだけ寄り添うようにしました。
その方々に共通していたのは、不安や恐れで眠ることができないという状況でした。私たちが、何か自分の理解の超えたこと、能力を超えたことに遭遇すると、不安に支配されていきます。不安をどれほど打ち消けし、考えないようにしようと思えば思うほど、不安はどんどん増大していきます。
私自身も、この教会に転任する時1週間ほど全く寝ることができない時を過ごしました。十数人で、みんなの顔どころか家族構成から何から見えているという教会から、その何倍もの教会へ転任する。しかも、一度も行ったこともないし、どんな人がいるのかわからない。わからないから何も考えられないのですが、ただ不安だけが増大していきました。そんな時、主が私に語ってくださったのは、「見よ。わたしは新しいことをする。」(イザヤ43:19)というお言葉でした。私がするのではなく、神様がしてくださるのだと気づいたとき、ふーーと力が抜けていき、その日から休むことができるようになりました。神様は、今日も私たちに語っておられます。「恐れるな。わたしはあなたとともにいる。」(イザヤ41:10)わたしがいるじゃないか。問題よりも、どんな境遇よりも、偉大な全能のわたしがいるではないか。わたしが守る。それで十分ではないかと。不安の中にいるとき、私たちの視点を神に向けるようにと神は語りかけておられます。そうすれば、肩の力が抜けます。そして神の平安が私たちを包んでくださるのです。