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コラム 牧師の書斎から

2017年11月5日 澤村信蔵

「神は、すべてのことを働かせて益に」(ローマ8:28)
 先日、東洋宣教会ホーリネス教会100周年記念礼拝に出席してきました。今から100年前、ちょうど宗教改革400年の記念日である1917年10月31日に、私たちの信仰の直接のルーツである教団が発足しました。そのこと記念して同じルーツを持つ10を超える教団が集い、ともに礼拝をささげ、ともに聖餐の恵みに預かりました。ホーリネス系の教会の最大の弱点というのは、分裂、分派を繰り返してきたことかもしれません。自分たちの信仰こそ正しい、自分たちのホーリネスこそ本物だということで、他者を排除してきたのが、これまでの歴史です。今回、公けの場で初めて一緒にあるという教団もありました。(個人的な交わりはあっても、教団同士としては初めてという意味です)ただ、今回集まることが出来たのは記念日ということもさることながら、各教団が我が我がとやっていては立ちいかない現実があるからです。兄弟団も例外ではないですが、特に地方の教会では高齢化が進み力を失っています。今まで支えてきた都会の教会も自分たちのことでやっとというのが現状です。そういう中で、なんとかこれから協力していこう、せざるを得ないと切羽詰まって集まったのです。まだどうなるかは見えてはいませんが、今後もそのような交わりを続けていきます。現状を人の目で見ると厳しいことは確かです。でも、神の目で見ると視界は全く違います。別れたことでさえも必ず益にしてくださると私は信じています。それぞれ違った歩みをして特徴があるからこそ、再びともにするときに力が発揮できるのです。分裂という人間の愚かなことでさえも神様は益に変えてくださるお方だと信じます。私たちも同じです。私たちのどんな失敗過ち弱さですら、益に変えてくださるお方がいるのです。その神の視点を持ち希望をもって前進していきましょう。