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コラム 牧師の書斎から

2019年12月22日 澤村信蔵

「あなたがたは、布にくるまって飼い葉おけに寝ておられるみどりごを見つけます。これが、あなたがたのしるしです。」(ルカ2章11~12節)
 メリークリスマス!冒頭の言葉は、天使が羊飼いたちに、救い主の誕生を告げた言葉です。イエス様がお生まれになったのは、馬小屋だと聞いた方もいるかもしれませんし、讃美歌でもそういう曲があります。でも、聖書が語っているのは、飼い葉おけに生まれたというだけです。ただ、飼い葉おけがあるわけですから、家畜がいたことは確かでしょう。ただ、少しイメージは違うようです。イスラエルの家畜小屋は郊外にあって、洞窟のような場所にあったようです。飼い葉おけ自身も石をくり抜いて造られました。そんな場所に主イエスはお生まれになったのです。そして、そのような場所をよく知っていたのが、羊飼いでした。彼らにとっては、飼い葉おけがある場所と言うのは、我が庭のようで自分たちの勝手知ったる場所でした。だから、羊飼いはイエス様がお生まれになった場所を探り当てることが出来たのです。「これが、あなたがたのためのしるしです」というのは、そういう意味です。羊飼いには、羊飼いにわかる形で表れてくださったのです。でも、これは私たち一人一人にも与えられている言葉でもあるのです。「求めなさい。そうすれば与えられます。捜しなさい。そうすれば見つかります。たたきなさい。そうすれば開かれます」(マタイ7章7節)とあるようにイエス様は、それぞれ私たち一人一人が探そうとすれば見出すことが出来る存在なのです。