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コラム 牧師の書斎から

2020年6月14日 澤村信蔵

「私たちは聞いたことを、ますますしっかりと心に留めて、押し流されないようにしなければなりません」へブル2章1節
福音を聞いて、イエス様こそ約束のメシヤとして信じたのに、迫害を受けると、イエス様から離れ、元のユダヤ教に逆戻りする人たちがいました。やっと過去の古いしきたりから解放されたというのに、また逆戻りしてしまうのです。それはちょうど、岸を離れた船が再び潮の流れに流されて、座礁しそうな状態と同じだから、そういうことがないようにとパウロは警告をしました。聞いたことをしっかりと心に留めて、押し流されないようにしなさいと。みことばは、ただ頭だけではなく、心にしっかりと結び付けることが大切なのです。
だから、イエス様は、「聞き方に注意しなさい。というのは、持っている人は、さらに与れられ、持たない人は、持っていると思っているものまでも取り上げられるからです。」(ルカ8:18)と言われました。実際、みことばを聞いるはずなのに、聞いていないことがあります。「この話は知っている」とか、「ああそれは何回も聞いた」と思うときですね。その瞬間に、すでに得ていた恵みまでも、ちっぽけなものにしてしまい、みことばが、心に結びつけるところまでいかないのです。でも、神のことばは同じ個所を何度聞いてもその時々で新たな発見、恵みがあるのです。私たちが思うよりもはるかに神のことばには力があります。だから、今日聞くみことばを新たな思いをもって聞きましょう。自分にあてはめ、植え付けるように聞き、今日も語られる神の恵みの言葉を心に留めましょう。