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コラム 牧師の書斎から

2020年12月6日 澤村信蔵

イエスは答えられた。「『人はパンだけで生きるのではなく、神の口から出る一つ一つのことばで生きる』と書いてある。」(マタイ4:4)
私たちは、パンだけで生きるのではありません。でも、パンがないと生きていけないことも事実です。今私たちが直面しているコロナ禍は、病気の直接的な被害もさることながら、特に経済的な被害は甚大です。コロナ感染による死者よりも、コロナ関連で自死に追い込まれた人の数が増えています。人がいかにパンによって生かされているかということが分かります。でも、自死に追い込まれる方々は、経済的な戦いだけではありません。人と会うことが出来ないという中で、皆の心が冷えていき、心が死んでしまい、立ち上がれない人も増えています。
先日も、ある方から、自分はカスだ。価値がないという言葉を聞きました。即座にその言葉を否定して、神様がどれほど愛しているかということをお伝えしました。
私たちは、パンが無ければ生きていけません。でも、パンだけでもダメなのです。私たちを生かす神のことばが必要なのです。「わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを会いしている。」(イザヤ43:4)神があなたをどれほど愛しておられるかその言葉を日々聞き続ける必要があるのです。「女が自分の乳飲み子を忘れるだろうか。自分の胎の子をあわれまないだろうか。たとえ女たちが忘れても、このわたしは、あなたを忘れない。」(イザヤ49:15)神にとって自分がどんなに大切な存在か知り続ける必要があるのです。その時、私たちは、自分の価値を知り、このやみの世にあっても、希望をもって生きることが出来るのです。