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コラム 牧師の書斎から

2021年5月30日 澤村信蔵

 「あなたがたが経験した試練はみな、人の知らないものではありません。神は真実な方です。あなたがたを耐えられない試練にあわせることはなさいません。むしろ、耐えられるように、試練とともに脱出の道も備えていてくださいます。」(Ⅰコリント10章13節)

 フランスの古生物者、地質学者であったカトリック司祭のティヤール・ド・シャルダンという人は、人生のことをこう言いました。「人生とは、美しい刺繍を裏から見ているようなものだ。その模様が何を意味しているか、そのままは分からないが、それを表から見られるようになったとき、その意味と美しさが分かる。」本当に、そうですね。今、自分の人生に起きている出来事の数々は、全部を理解することが出来ません。何とか取り除けて欲しいと願うことがいっぱいあります。でも、自分の人生をもし、完成された状態から見たら、きっとその意味が分かるのです。それとともに、神様がちゃんとその試練をも乗り越えさせてくださったのだと気づくのです。でも、今は、美しい刺繍の裏側、しかも、その途中の過程しか見れないのです。でも、間違いないことは、最後のゴールには、必ず神の素晴らしい祝福があるのです。そして、そこへ続く道も神様によって用意されているのです。

 6月からまた緊急事態宣言が延長されました。いつまでこの試練は続くのかと思います。でも、必ず神の脱出の道はあり、最終的なゴールに向かうその中に今あるということなのです。私たちは、そのことに期待しつつ、この戦いにも勝利していきましょう。