ここからコンテンツ

コラム 牧師の書斎から

2023年9月10日 澤村信蔵

見よ。わたしはあなたとともにいて、あなたがどこへ行っても、あなたを守り、あなたをこの地に連れ帰る。わたしは、あなたに約束したことを成し遂げるまで、決してあなたを捨てない。創世記28章15節

 最近、弱さを覚えている人たちとともに祈る時が、何度か続けて与えられています。その痛みや苦しみは全く違うのですが、共通するのものはあります。それは、自分の苦しみ、辛さを誰も分かってくれないというものです。苦しみ以上に、孤独であるということがその人たちを苦しめているのです。私たちは、何とか試練がやってこないようにと願い、また努力をしますが、でも、実際には思いもかけず試練はやってくるのです。だから、私たちが本当にすべきことは、悲しみ、苦しみを避ける方法を学ぶのではなく、その悲しみの中、苦しみの中にあって、どう対処するかではないでしょうか?

冒頭のみことばはベテルで主がヤコブに語られた言葉です。それは孤独の中で聞いた神様の声でした。自分が犯した過ちに震える中で、神様がこんな自分と共にいて下さる。いつまでもどこまでも共にいて下さる。「決して見捨てない」とさえ仰って下さる。ヤコブはこの神様の声によって、この言葉、約束によって救われます。慰めを受けるのです。そして、同じみ言葉が今日も私たちにも語られています。どんな中にあっても、絶対に見捨てずともに歩んで下さる方がいるということを私たちが体験すれば、私たちはどんな試練をも乗り越えることができるのではないでしょうか?