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コラム 牧師の書斎から

2023年10月29日 澤村信蔵

 この身は平和を憎む者とともにあって久しい。私が平和を──と語りかければ彼らは戦いを求めるのだ。(詩篇120篇6~7節)

 この詩篇は、134篇まで続く「都上りの歌」と言われる詩篇の始まりの詩篇です。これから巡礼へと向かおうとする人々の目的や、心の準備をする内容です。今、自分たちがおかれている状況は、厳しい状況です。「苦しみのうちに私が主を呼び求めると 主は私に答えてくださった」(1節)確かに、今は信仰をもって神様に仕えていくには、あまりにも苦しい状況であったとしても、そんな状況の中だからこそ、神様の恵みを慕って求めていこうという思いと、礼拝をしに行こうと期待があります。特に、最後にあるように、平和を求めて行こうという思いをもって自分たちはいても、周りはそうではないのです。敵意があふれて暮らしにくいそんな雰囲気になっています。そうだからこそ、ワクワクとする期待をもって神様のもとへ行こうというのがこの詩です。

 私たちは、今日この詩を読みながら、私たちも神様の前に出て行きましょう。私たちの周りも、決して平和を求める人ばかりではありません。といっても、皆が平和を憎んでいると言っているのではありませんが、結果として、平和を求めていく状況にはなっていないことはよくあることです。周りは、神を礼拝することに賛成してくれる状況にはなっていないのです。置かれている状況も決して良いと言えないかも知れません。それでも、今日、私たちは神様に期待して、ワクワクして、神様の前に、出て行くのです。