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コラム 牧師の書斎から

2023年11月12日 澤村信蔵

 それゆえ主は、あなたがたに恵みを与えようとして待ち、それゆえ、あわれみを与えようと立ち上がられる。主が義の神であるからだ。幸いなことよ、主を待ち望むすべての者は。(イザヤ30章18節)

 ガザ地区の悲惨な状況の中、やっと一日4時間のみの休戦が限定的に認められました。休戦までは程遠い中にあり、頑ななイスラエルの姿が浮き彫りになっています。ハマスの襲撃は容認すべきものではありませんが、同時に、イスラエルがこれを機にしてガザ地区を完全に支配しようとしていることは明らかです。そういう中で、私たちはどうしたらいいのでしょう。こんな状況のイスラエルのために祈れないという声も聴きます。でも、私たちが祈るのは、彼らの行動が正しいからではありません。イザヤ書30章をぜひ読んで下さい。特に、1~17節には、イスラエルがいかにダメなのかが書かれています。神に頼らないでエジプトに頼り、神のことばを聞くことを拒絶し、立ち返って静かにすれば救われると言われても聞こうともしないのです。今の状況のようです。それでも、神は、「それゆえ」と言って恵みを与えようと待っておられるのです。それゆえ裁くのではなく、恵むのです。この神の恵みは、私たちの理解や常識を超えたものです。イスラエルの状況にはかかわらず、いつも恵みを与えようとされる神がいるのです。そして、彼らがこの恵みに預かるためには、悔い改める必要があります。神はその時を待っているのです。私たちはその時が一日も早く来るように祈るのです。また、彼らだけでなく、パレスチナの人たちに平和が訪れるようにと祈るのです。