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コラム 牧師の書斎から

2011年12月4日 澤村信蔵師

最も安い最高のクリスマスツリーという話をご存知でしょうか。あるところに、貧しい若いカップルがいました。でも二人は、クリスマスくらいはと最高のツリーを飾りたいと思っていましたが、いかんせんお金がありません。沢山のツリーの木の中から、当然最高のツリーは選ぶことができません。これくらいならと飾り映えのしそうな手ごろなツリーを選んでみると、それでも、二人には手の届かないものでした。

そこで、二人は、そこにあった木の中でいちばんみじめな木を選びました。その木は、片側は申し分ないのですが、反対側の枝が半分くらいありませんでした。その木はたったの2ドルでした。でも、それはどんなに念入りに飾っても見栄えがよくはならないものです。でも、そのカップルは、もう一本、同じようにやっぱりみじめな木を見つけました。それも同じように、片側は枝が生い茂っていますが、反対はまばらしか枝がありませんでした。それも2ドルでした。そこで、二人は、その2本を合わせて3ドルで買っていきました。でも、二人は、最高のツリーを作り上げました。どうやって作ったと思いますか?答えは簡単です。彼らは、2本の木の幹を、枝ぶりの悪いほうが内側になるようにしてくっつけて、それを針金で固定したのです。外側は枝ぶりがいいから、ふたつ合わせれば、外からは針金が見えないのです。完全じゃない、欠点ばかりの見てくれもよくないものであっても、うまく両方のいいほうをくっつければ、最高のツリーになるのです。私たちもそのツリーと同じかも知れません。どんなに欠点があっても、お互いに覆いあうことが出来れば、合わせた時、最高のものになるのです。お互いの欠点を見たら、私たちはいっぱい欠点が見つかりますし、それが本当の私たちの姿なのかもしれません。でも、お互いに欠点を覆いあっていくなら、単に個人の足し合わせ以上のものとなり、私たちの素晴らしい姿だけが神にあって輝くのです。お互いの素晴らしいところに目を向けて、互いに支えあっていきましょう。