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コラム 牧師の書斎から

2018年8月19日 澤村信蔵

8月15日終戦の日を迎えました。終戦記念日に向けて特集などが組まれていました。私たちにとっては忘れられない日です。今年奥兄を天に送り、さらに忘れることのできない日となりました。第二次世界大戦には、大切な日が二つあります。一つは、1944年6月6日ノルマンディ上陸作戦が決行された日です。この日をD-dayと呼びます。この日ドイツ占領下のヨーロッパ上陸がなされたことに連合国側の勝利が確定しました。でも、戦争は、V(Victory)-day ドイツが降伏したVE-day、日本が降伏したVJ-dayまで続きます。勝敗は、作戦が成功したことにより確定しました。でも、完全な終結は、V-dayまで待たないと終わらないのです。このことは、ちょうど、主イエスの十字架に勝利と同じだと言われます。2000年前、主イエスが十字架にかかり、復活して、勝利を得てくださったことによって、私たち信じる者の勝利は確定しました。もうどうやっても私たちは勝つのです。でも、同時に、主イエスの再臨の時まで、私たちはこの世にあって、戦いが続くのです。主イエスが来られるまでは、戦いがあるのです。“すでに”勝利は確定している。でも、同時に“いまだ”最終的な勝利にはなっていない。私たちはこの“すでに”と“いまだ”の間を生きているのです。
でも、確実に言えることは私たちには、すでに勝利は確定しているということです。そして、先に天に帰られた方々の信仰の姿は、そのことをまざまざと私たちに教えてくれているのです。死にさえも勝利した姿を通して。奥兄もなすべきことを終えて、勝利のうちに天に帰られていきました。私たちも、キリストにあって“すでに”勝利したことを覚えつつ、“いまだ”である主の再臨を待ち望みつつ、この地上の生涯を歩んでいきましょう。