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コラム 牧師の書斎から

2018年10月28日 澤村信蔵

昨日の聖書を学ぶ会で、ペテロを中心にイエス様の弟子たちに焦点を当てました。その中で、アンデレという人がいます。イエス様は何か特別なことをされる時、いつもペテロとヤコブ、ヨハネ兄弟を選んで連れていきました。変貌の山に登る時も、ゲッセマネの園で祈る時もそうでした。アンデレは残念ながらそこには入れなかったのです。しかも、ペテロをイエス様に紹介したのは、アンデレです。でも、不思議なことに聖書にはアンデレの不平不満の姿はないのです。それよりも、アンデレがしたわずかな素晴らしいことが描かれています。一つは、先ほども書きましたが、ペテロを紹介したということです。もう一つは、5つのパンと2匹の魚で5千人を養ったシーンに出てきます。ちょっと考えてみてください5千人の人のおなかを満たそうと思っている時に、わずか5つのパンと2匹の魚を持った少年がいることに気づいて何か行動を起こそうとするでしょうか?私なら、何の意味もないとその少年を返してしまいます。実は、アンデレも、「こんなに大ぜいの人々では、それが何になりましょう。」(ヨハネ6章9節)と思っていました。それでも、イエス様のもとへと連れてきたのです。イエス様のもとへ連れてきたらどうなるか、自分もよくわかっていなかったのです。それでも、イエス様のもとへと連れてくる。このアンデレの行為があったから、この後の奇跡は生まれたのです。特別な行為や能力、また信仰があったわけでもありません。でも、イエス様のもとへ連れて行ったのです。私たちもこのアンデレの信仰を見習いましょう。主イエスのみわざに期待しつつ、イエス様のもとへ、教会へと連れてくることから始めようではありませんか。